これが「気」なのかと感じた瞬間

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1996年に足腰の痛みをとる専門の施術センターを開きました。それまでに、口頭で商品の使い方をお伝えして、また状況を伺うという相談的なことをしていましたが、施術するというのは全く違った経験でした。相談であれば、わからないことはすべて聞けばいいのですが、施術となるとすべてを聞いていてはプロっぽくありません。「いつか、触っただけでどこが悪いのかをわかるようになりたい」という思いで施術センターははじまりました。

私の家は祖父も父も「気」に対しては敏感な体質の家でした。祖父は中村天風先生のように鶏を静止させることができたと聞いていますし、父も触ればどこが悪いかがわかる体質でした。ところが全くといっていいほど、私は何も感じませんでした。

来る日も来る日もお客様に接していく中で、患部をさすっていると手がとても「だるく」感じる時がありました。それが、さすりつづけていると「ふっと」軽くなったのです。この瞬間にこれが「気」なのかと感じました。それまで見えない概念でしかなかった「気」が、手の感覚で現実のものとして「気」をとらえることができました。この後、12年間の施術の中で、追求をしつづけて「気」に対して敏感になっていきました。